小児の赤あざの種類|みらいクリニック|昭和区の皮膚科・形成外科・美容皮膚科

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小児の赤あざの種類

生後現れる赤あざ

乳児血管腫(苺状血管腫)

皮膚下の毛細血管の異常発達によって、生後4週間以内に、顔や頭、肩、胸、手足、時には内臓などの様々な場所に湿疹のような状態で現れ、表面がイチゴ状になり急速に範囲が広がったり盛り上がりったりします。7歳くらいまでの間に少しずつ大きさが減り、赤みも少しずつ消えていきますが半数近くは色素沈着した瘢痕(はんこん)と呼ばれる跡が残ります。また、目や口、耳、喉などに乳児血管腫ができた場合は、視力や聴力に障害が出たり、開口障害、呼吸困難に陥ったりしますので、積極的な治療が必要です。

生まれつきの赤あざ

単純性血管腫

単純性血管腫は皮膚の表面から深いところにある細い血管が過剰に増えている状態にです。成長にあわせて面積が増えていくことはありますが、急に大きくなることはありません。大人になると色が紫っぽくなることや、軽く盛り上がってくることもあります。

サーモンパッチ

主におでこや眉間、上まぶたや唇の上あたりにできやすいあざです。新生児の約30%に見られます。圧迫すると一時的に色が消えたり、泣いて興奮したときに一時的に濃くなる特徴があります。1歳~1歳半までに自然に薄くなっていきますので外来で経過を見ていきます。

ウンナ母斑

うなじの上から後頭部にかけてできる赤あざの一種です。圧迫すると一時的に色が消える特徴があります。サーモンパッチと違い、消えないことが多いため、頭髪に隠れる部位はレーザー治療を行いませんが、頸部にあるものにはレーザー治療を行います。

ポートワイン母斑

子宮の中皮膚を形成する時に、真皮の毛細血管が異常な拡張・増殖をすることが原因で現れる、生まれた時からある平らな赤あざです。主にお腹や背中、首の後ろ、顔、足などにみられます。身体の成長とともにあざも大きくなります。また、皮膚が分厚くなることで色が濃くなったり、盛り上がってくる(腫瘤)場合もあります。子どものうちは皮膚が薄いのでレーザー照射が届きやすく治療に効果があります。